考えるままに、思うままに。

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「かつてマッカーサー将軍は、日本の民主主義を12歳、英米そして独のそれを45歳と評しました。民主主義、あるいは国家意思を、年齢でたとえる。それにも一理があると思います。でも45歳ってのも、どうですか、45歳ほどのお茶目さんたちじゃああるまい。かれらもなかなか元気でご活躍じゃあないですのよ」

「まあ第二次世界大戦はドイツがはっちゃけて始まったわけだしな。なにかにと事情はあるわけだろうが」

「先輩。以前、ベスト・アンド・ブライテストを褒めてたでしょう」

「ああ、あれは面白いでしょう」

「傑作です、非常に面白かった。アメリカの軍・官・民の最高の人材をもってして、なぜベトナムで誤謬から脱することが出来ず、敗北していくのか、その圧倒的な失敗。しかしですね先輩。中規模・大規模な組織というのは、その指導者に気力知力体力経験を備えた45歳の傑物たちを備えてなお、誤謬を犯し、失敗するものです。世の中にはまだまだデスマーチが、コンティンジェンシーが、想定事態が、好評開催中ですよね」

「あると聞くね」

「大規模であるほど組織の挙動は難しく、外側から一個の意思として見ると、愚かである。それほど愚かでいられるほどに、組織の力とは強力だとも言えましょう。まあ、いいでしょう、ここでは組織の難しさ愚かさの内部構造には触れません。宿題です。ただ、近代国家を1~数人の人格に擬人化してとらえるとするならば、それはアンクルサムやジョンブルや45歳の壮年やではなくて、もっと適当な人格もあるのではないでしょうか」

「ふふん。その人格とは」

「その人格とは、多少の経験を積み自他の利害を勘算して決断できる45歳の壮年よりも、それよりも、持ちネタや駄洒落や流行りもので決断を行う、14歳ていどの愚かさを持った若者のほうが、より適当なのではないか」

「言うじゃなーい」

「ごく粗い一次近似としてですがね。より細かく組織というものの内側を考えればもっともっと面白くなっていく話だと思うのですが、そこにとりあえずあまり踏み込まず、国家を1~数個の人格の挙動としてとらえるていどのそとみの粗い話ならばです」

「気力知力体力経験に満ちた45歳の傑物たちを組織化すると、14歳の女の子ができあがるってわけだ。それが近代国家の、あるいは集団の、驚異の力だというわけだな。賢人の総合としての14歳の女の子、そういうものが国家意思というものだと」

「えっ…そういうことを言ったわけになりますか」

「世界がしっちゃかめっちゃかになるわけだ。いいぜ、その第2シリーズの完結を祝おうじゃないか。